Auberge TOKITO

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2026.08.12

つくり手たち

初夏、北海道へ。
岩見沢市、余市から函館へ、ワイナリーを巡りました。

そこには、それぞれの土地と葡萄に向き合いながら、試行錯誤を重ねるつくり手たちの姿がありました。

天候、気温、雨、土。
菌や発酵までも味方にする。

「葡萄のための20年」と語るその言葉の奥には、長い時間をかけて畑を見つめ続けてきた歳月がありました。うまくいかない理由ばかりを探してしまった時期もあったという。けれど、その苦悩さえも糧にしながら、ひとつひとつ答えを探していく。

効率を求めるのではなく、あえて時間をかける。
有機栽培に取り組み、表土から生まれる味を追い求める。
自然の循環の中で、葡萄を育てる。

日本は、恵まれた国です。
四季があり、温度が変わり、雨が降り、土が息づく。
そして、菌が働き、発酵という時間が新たな味を生み出す。

そこにあるのは、決してひとつの答えではありません。

自ら調べ、考え、確かめる。
積み重ねた経験と、自分自身のロジックを信じながら、また次の年へ進んでいく。

そのワインには、長い余韻がありました。

味わいの余韻だけではない。
その土地で過ごした時間や、葡萄と向き合った歳月までもが、
静かに残っていくような余韻。

ワインとともに生きる。
その覚悟を、畑で感じました。

私たちがそのワインを料理とともにお届けできること。
それは、喜びであると同時に、大きな責任でもあります。

生産者が託してくれた土地の記憶と、そこに費やした時間を、
一皿の料理、その一杯のワインを通して、次の人へ。